10月30日(水)、北浦和の恭慶館にて、暖かい陽気のまま16名の出席で開炉を迎えました。
床の間には、”わびの心”を表す藤原定家の歌「見渡せば 花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ」が書かれた掛け軸。
花入には、江戸時代から多くの人に愛されている品種の太神楽(だいかぐら)椿、ホトトギスと照葉(てりは)。 *茶道では、晩秋から初冬にかけて、床の間の花入に入れる椿の花に添える「紅葉した木の葉」のことを「照葉」と言います。
そして、茶舗から届いたばかりの新茶を詰めた茶壷が飾られました。
茶壷の拝見を請われると、亭主は網を外し、中から、抹茶の元になる碾茶(てんちゃ)を使う分だけ出して石臼で挽きます。
今回は全員に、石臼を廻す体験をしていただきました。
少量ですが、出来上がった挽き立ての抹茶は鮮やかな香りと色が格別でした。
お茶を取り出した茶壷は、真・行・草という3種類の飾り結びを施した後、床の間へ
色づき始めを表現した紅葉の上生菓子と濃茶をいただきました。
京菓子の「麩焼き煎餅」と菓游茜庵(徳島県)の「ゆうたま」をいただいた後は、全員が、お隣の方のために薄茶を点てるという趣向でした。
慣れた方もそうでない方も真剣に点ててくださり、みなさん、美味しく味わっていらっしゃいました。
12月5日(木)には、「交流会&バザー」に参加し、久しぶりに呈茶をいたします。
ぜひ、お立ち寄りください。
次の「お茶を楽しむ会」は、来年1月29日(水)の「初釜」です。