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月28日(水)、北浦和の恭慶館で「秋のお茶を楽しむ会」が開かれました。 6月に予定していた「初夏のお茶を楽しむ会」が新型コロナウィルスの影響で取り止めになったため、1月の初釜以来、9か月ぶりのお茶の会となりました。
コロナ対策として、入室前の手指の消毒はもちろんのこと、4人掛けのテーブルに2名、向かい合わないよう斜めに着席し、お茶やお菓子をいただく時以外は、終始マスクを着用することを徹底しました。
床の間の掛け軸に書かれた『楓葉経霜紅』は、楓の葉は霜を経てより紅くなる、という今の季節にぴったりの言葉ですが、コロナ禍で困難な状況にある私たちにもあてはまるように感じられました。高取焼の花入れに飾られたのは、白い貴船菊(秋明菊)と藤袴、黄葉途中が美しいクロバナロウバイ(黒花蝋梅)でした。
主菓子は金沢の老舗、森八の『初霜』。今回は、容器に入った状態で配られました。
初霜が降りた地面に見立てた黒漉し餡を割ると、緑色の草小倉あんが現れました。
茶碗や先生がお召しの帯などからも秋を感じられます。
全員がお茶をいただいた後、今回は、一人一人に抹茶の入った茶碗と茶筅が渡され、自分でお茶を点てることに。経験者も未経験者もその場で真剣に茶筅を振り、自己責任でもって(?)、おいしくいただきました。
最後に、香木の香りを聞く(聞香)のひとときがありました。
お茶の世界で名残の月と呼ばれる10月は、風炉の時期に使った香木の残りを2,3種集めて香合に入れる「寄せ香」という楽しみ方があるそうです。見よう見まねでしたが、伽羅や沈香がおりなす繊細な香りを堪能できました。
次回のお茶を楽しむ会は、2021年1月27日(水)を予定しています。
詳細は後日、お知らせいたします。ぜひ、ご参加ください。