1月30日(水)、恒例の初釜が恭慶館(北浦和)であり、15名が今年最初のお茶の会を楽しみました。
午前中に畳の間で濃茶を、午後はテーブル席の表広間に移り、懐石弁当と薄茶をいただく趣向でした。いつものような、外からすぐに茶室に入るのと異なり、奥の玄関へと続く小道を歩くのが新鮮に感じられました。
茶室の隣の控えの間では、洋服の参加者が白い靴下を履くこともいつもと違います。この日和服だったのは先生を含めて3名。正座用の補助椅子や小さな椅子も用意してあり、正座が難しい方も楽しめるように心遣いされていました。
床の間には炭の載った三宝、『春風入寿杯(シュンプウジュハイニイル)』の禅語が書かれた掛軸、初釜定番の椿と結び柳の他に、早咲きの紅梅も添えられた竹の花入れ。
床脇には、干支の猪の香合がちょこんとお座りしていました。
主菓子は、割ると五色の餡が目にも楽しい蓬莱饅頭。
花びら餅は裏千家で、こちらは表千家の初釜で使われるとのことで、流派に関係なく楽しめるのもこの会の良さです。
3人一組で回し飲む濃茶の作法を尋ねたりしながら、会は和やかに進みました。
一息いれて、表広間へ。
日本酒が振舞われた後、懐石弁当と温かいお吸い物ですっかりくつろいだところに、薄茶と干菓子が登場。
琥珀糖、焼き菓子、かんぴょうの砂糖漬け。こちらは、宇都宮名物で『友志良賀(ともしらが)』というそうで、新年におめでたいですね。
最後は空くじなしのくじ引きで、お抹茶椀が当たった方も。
全員が猪柄の懐紙をいただき、晴れやかな気分で共慶館を後にしました。
次回の「お茶を楽しむ会」は6月開催の予定です。
この会は、流派や作法、服装などを気にせず、お茶に親しみ、楽しむのが目的ですので、ご興味のある方はぜひ気軽にご参加くださいませ。